詐欺師の恋

百歩譲って、叔父が美咲にだけ会いに来ていたというのが真実だとして。


けど、10年前に剥げてた叔父が、10年後の今も剥げてないかって言うと、そんなことはないと思う。何か薬を使って育毛し、大成功したならまだしも。


一目ぼれするほどの容姿でもなかったし、あれが好みの人もいるのかもしれないけど。




「50歳くらい?」



「えっ!!そんな年ですかっ!?」



「・・・」



逆に驚かれてしまい、途方に暮れた。



「てっきり、20代かと―」



20代??


んなわけあるか、と言い返そうとして。



ある可能性に思い当たる。




「髪、、茶色?金色?」




「え?茶色です。」




「背高い?」




「はい、高いです。」



「格好いい?」


「はい!抜群です!」



満足と期待を籠めた瞳に。





「ごめんね。美咲が何考えてたのか知らないけど、その人は叔父じゃないよ。からかわれたんじゃないかな。」




さよなら。