詐欺師の恋

恨みがましい目で、藤代くんをキッと睨むけれど、当人はのうのうとコーヒーのボタンを押した。





「ちょっと、、なんで私がこれなのに、藤代くんはコーヒーなの。おススメって言ったじゃん!」





「間違えた」





「!!!!」




怒りで肩をワナワナ震わせながら、ベンチに座ってプルタブに手を掛ける藤代くんを見つめる。






ここ最近、気付いたことだけど。




藤代くんって、結構Sっ気がある。





蜜入り豆乳ラテだって、絶対ワザとだし、計算ずくだし。





「何やってんの。ほら、ここ座って、櫻田も飲みなよ。」





黙って見下ろす私に、藤代くんは自分の隣をぽんぽんと叩いた。





「豆乳ラテなんか、飲めない」



「大丈夫だって。中々上手いよそれ。」



「どの口がそういうこと言えるのよ!」



「この口。」



「!!!」





最後のあがきも虚しく、渋々私は腰を下ろす。





私達の他には誰も居ない休憩スペース。




告白されてから、藤代くんと二人きりで話す機会はほとんどない。




少し、緊張する。




だけど、実はずっと訊きたかったことがあった。