詐欺師の恋

「最近藤代、やたら花音に構ってくるわよね?」






「・・・」





「花音、あんたまさか、藤代に乗り換え―」






「!そんなわけっ…ないっ!!!」





少し大声だったせいか、数人がチラチラとこちらを見るけれど。



そんなのお構いなしに、俯いていた顔をがばっと上げ、憲子を睨んだ。






「…わかってるわよ、そんなこと。」






けれど、目の前の憲子は困ったように眉を八の字にして、呆れたように笑う。





「つっ…」




直ぐにでもじわりと熱いものが込み上げてきて、唇をきつく噛んだ。





「花音が何も言ってくれないから。でも、ごめん。言い過ぎた。。」





憲子の優しさが、自分の未熟さを際立たせる。




「……私こそ…ごめん……」




そして軽く深呼吸してから、親友に伝える決心をした。






「…倒れる前の日の夜、飯山に、、会社でた所で会ったの。。。」




「-え?」




自分の中で、消化しきれていない日。



あの日から。



私の中の時間は、止まってしまったみたいだ。