詐欺師の恋


自分の気持ちを隠すことなんか、前からやってきた。




だけど。





「俺が、あんたを本気で好きになるとか、思ってたわけ?」





結構難しいな。




いつもなら、どうでもいい人間相手に心にも無い愛を囁くだけで良かった。





「ど…どういう、、こと…ですか…」




だけど、今回は。




「前にも言ったよね?最初っから俺のこと好きにさせて利用するつもりだったんだ。志織の件が完璧落ち着くまで予防線張ってただけ。」




その反対だから。




「…で、でも!「わかんない?もう、必要ないってこと。」」





か細い声で、信じられないように首を振る花音に、なるべくピントを合わせないように、背景ばかりに目をやっていた。





雪が。





「そういうの、慣れてるでしょ?」





冷たい雨に、変わる。





「っ!!」




俺の言葉に、花音の片手が上がった。





そう、それでいい。




俺のことなんか。




嫌いに、なって。




そして、忘れて。