「あ、じゃ、俺は帰るねっ」
「はいっ、あの、ありがとうございました!」
踵を返したケイに、花音は小さくお辞儀して見送る。
「・・・」
そんな彼女と視線が交わることのないよう、戸口によっかかったまま、自分の足元を見つめた。
まだ薄暗い外は青みがかっている。
ちらり、雪が舞い始め。
「あ。」
花音がそれに気付いて声をあげた。
「また雪だぁ。空生、さんと居る時って結構雪降る確率が高いですよねっ。」
無邪気に声を上げるけれど。
俺は足元に目をやったまま。
「何しに来たの」
肌を刺す様な寒さと同じくらい、冷たい声が出た。
「なにって…、、私も会社が忙しくってずっと缶詰みたいな感じだったんで会いに来れなくって…ほら、折角、空生、さんと約束してたのに体調崩しちゃったりして、、連絡、、それから取れなくって…空生さんも忙しいんだなって思ってたんですけど…」
頬を真っ赤に染めて、息を白くして、一生懸命話す花音を前に。
「馬鹿じゃねぇの」
俺の名前を呼ぶのに、まだ慣れないあんたに。
「え―」
あと一度だけ。
「連絡が取れない、っていうのが、どういうことか、わかんないの?」
嘘をもう一度だけ。
「はいっ、あの、ありがとうございました!」
踵を返したケイに、花音は小さくお辞儀して見送る。
「・・・」
そんな彼女と視線が交わることのないよう、戸口によっかかったまま、自分の足元を見つめた。
まだ薄暗い外は青みがかっている。
ちらり、雪が舞い始め。
「あ。」
花音がそれに気付いて声をあげた。
「また雪だぁ。空生、さんと居る時って結構雪降る確率が高いですよねっ。」
無邪気に声を上げるけれど。
俺は足元に目をやったまま。
「何しに来たの」
肌を刺す様な寒さと同じくらい、冷たい声が出た。
「なにって…、、私も会社が忙しくってずっと缶詰みたいな感じだったんで会いに来れなくって…ほら、折角、空生、さんと約束してたのに体調崩しちゃったりして、、連絡、、それから取れなくって…空生さんも忙しいんだなって思ってたんですけど…」
頬を真っ赤に染めて、息を白くして、一生懸命話す花音を前に。
「馬鹿じゃねぇの」
俺の名前を呼ぶのに、まだ慣れないあんたに。
「え―」
あと一度だけ。
「連絡が取れない、っていうのが、どういうことか、わかんないの?」
嘘をもう一度だけ。


