詐欺師の恋

========================




昼の時間。




「えーーーーー!!!!!うっそぉーーー!!!」




憲子を誘って外へランチに出た。



お気に入りのこの小さなお店は雑居ビルの中の3階に入っていて、とても落ち着く。




謎の何かに対して張り詰めていた緊張が、ほっと緩んだ。





「中堀さんがそんなことをっ!!!なんていうか、、、相変わらず煮え切らないずるい男だけどっ、これは良い線来たって感じだね」





中堀さんとの出来事を聞かせると、憲子は自分のことのように喜んでくれた。




「でも、その、かもしれないっていうのがね―」




引っかかっている言葉を呟けば、憲子もうんうんと頷いた。




「ずるいって言うのはソレよ!後でやっぱり勘違いでしたっていうのもアリだからね!」




「うーん…ね、なんか、気になる。」




「何なのかしらね。とりあえずそこらへんの本心を聞き出してから行動にでないと、花音が後で泣く羽目になるよ。」





わかっちゃいるけど、改めて憲子から聞くと、重たい宣告だ。



漬物石が心を潰してる感覚だ。




「ところで、良い雰囲気邪魔したお母さん、一体何の用だったの?」



アボカド照り焼き丼を突きながら、憲子が首を傾げた。





「それが―…」






私は頭を抱える。





悩ましい事が、こうも立て続けに起きるなんて。



私、何かしただろうか。