詐欺師の恋

―一体母は何を考えているんだろう。



家に着いてから数時間が経過したが、少しも掴めない。





「花穂、据わって。」




長いテーブルを囲み、何故か上座に母。




父と兄が隣同士。




そして。






「一体何なのよ?畏まっちゃってさぁ。私仕事まだあるから、終わったら帰るから。」






着いたばかりで、空気を読み取れて居ない姉と私が隣に座る。






「まぁまぁ、落ち着いて。」






父が姉のことを宥める中、母が口を開いた。





「年明け早々、皆に集まってもらったのにはちゃーんと訳があります。」






母はおもむろに、さっき運んだ紙袋を一つ一つを、姉、兄、私の前に置いていく。






「花穂は35、信は30、花音は25歳になったわよね。」











そう言って、母は更に笑みを深くした。










「あなたたち、今年中に結婚しなさい」