詐欺師の恋

明日の準備が少しあるとかで、中堀さんはお昼から出かけた。



私は家事をやろうと息巻いていたのだけれど、どうやら、週中にクリーンサービスを受けるようで、あっさり断られた。引っ越したばかりだから、年明けから開始らしい。



確かに、部屋は綺麗だ。



それじゃ、と、洗濯物をやろうとしたら、全部クリーニングに出すんだとか。



私のは絶対持って帰ります。勿体無さ過ぎる。







「急いで片しておいて良かったな…」






中堀さんが出かけて、改めてバランス悪く積んであるダンボールに目を向けた。



朝食を作ろうと降りてきた際、このダンボールに気付き、慌てて片付けて適当に積み上げたのだ。




中堀さん、、、何も触れなかったけど、まさか地震を信じてるわけないし、昨晩の会話を覚えてるかどうかも定かじゃないし。



この傾き具合、気付いてもおかしくないはずなのに。





私はソファに腰を下ろして、昨日の写真を足元から取り出した。






幼少期の中堀さんは、何度見ても愛らしい。