詐欺師の恋

だけど。



昨日ほとんど何も食べなかったから、お腹と背中がくっつきそうなくらい空いている。いえ、お肉があるので、くっつくわけないんですがね。






「・・・・・・・・」






私は優雅にコーヒーを飲む中堀さんに目をやって、それからちらりと食卓を一瞥すると、無言で席に着いた。





中堀さんは知らんフリを決め込み、新聞なんか読んじゃってる。






「・・・・いただきます・・・・」




負けだ。



今、私は完全に負けを認めたんだわ。



そう思いながら、フォークを手にしたんだけど。



自分のプライドを叩き割って良かったと思うほど、朝ごはんは美味しかった。




途中中堀さんの唇が片方だけつり上がったけど、気付かないフリをした。





もういいや。



料理できない女子には、料理できる男子が居ればいい。



それだけのことよ、うん。



そう考えたほうが人生特でしょ?