詐欺師の恋

「あんたって、人の寝込み襲うの、得意だよな」




にやりと笑う中堀さんは、私の手首を掴んだままだ。




「なっ、寝込みって…襲ってなんかいません!」



「じゃ、なんでベットに入ってるの。」




中堀さんの追及に、私の顔がぼっと赤くなった。



やっぱり、こ、後者の方だったのか。


私が、ベットに潜り込んじゃったのか!




余りの恥ずかしさに二の句を継げずにいると、目の前の中堀さんがくっくと笑った。





「嘘だよ、あんたがそんな器用なことできるわけないだろ?」




「なっ~~~~~!!!!」





騙された!!


しかも軽く貶(けな)された!




今更わかっても、赤くなった顔は元に戻ってはくれない。





「元気になったようで何よりです!!!」




「ってぇ!」




空いている左手で枕をひっつかんで投げつけると、掴まれた腕が解かれた。





「暴力女」



急いでベットを降りて行こうとすれば、ぼそりと呟かれた言葉を耳が捕らえた。



「熱がある中堀さんの方がっ、もっとかわいかったのに!!!!」



くるっと振り返って、あっかんべーを思い切りしてから、勢い良くドアを開けて出て行った。




自分でも思う。



子供かって。