詐欺師の恋


考えること、3秒。


…それよりもっと高校生の時のこととか、書いてあるのないかな。


なんで二冊しかなかったのかな。



他のダンボール見てみたらわかるかな。



常識よりも、好奇心が勝った。


いや、好奇心というとちょっと語弊がある。



私は、この、お父さんが、好きになりかけていた。



多分、ううん、絶対に、中堀さんのことを大事にしてくれていた筈だから。



残念な事に、中堀さんはそれを知らない気がする。



それを、中堀さんに伝えられたら、と思った。



きっと、中堀さんは、これを見ない。



だけど、お父さんからのメッセージは確実にあると思う。



私は、それを届けたい。


そして、お父さんと繋げたい。




「よっと…」




束ねてあった二冊を元のダンボールに仕舞うと、私は別のダンボールに手を掛ける。



が。



「うぁうわぁあぁぁ!!…」



お約束、というべきか、積んであったダンボールが傾いて倒れた。



反射的に目を瞑ってしまったので見えなかったけれど、足にぶつかったくらいで、下敷きになることは免れた。