詐欺師の恋

そこまで読んだ所で、私は手に持っていたあの紙切れを再び見た。




多分、名前を考えたのはここの日付の前後だろう。


ということは、挟んであったのはこの辺りだろうか。



ぺらり、と次の日付を捲ってみる。







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October4



案の定、施設の者達や親から反対の嵐だ。


そんなことはどうでもいいとして。



問題は空生だ。


どうやって、家族になるということを伝えようか。



名前を付けたことで、空生との距離が少し縮まったように思える。


昨夜、漢字を書いて見せると、少し口が綻んだような気がした。


やはり、毎日見ていた大好きな空の漢字が入っていたから、嬉しいのだろう。



絶対にこの字は入れたかったんだ。


そうして、本当に良かった。




今日もまた、ジャングルジムに上がって、一人で空を見ていた。





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