詐欺師の恋

「やっぱり照れて…っえ!?!」



後ろに身体を退けば、口に蓋をしただけの中堀さんの手はあっさりと解かれるので、懲りずにまた口を開こうとした所を、今度は勢い良く引っ張られた。




バランスを崩した私を、中堀さんは自分の胸に押し付ける。





「暫く、顔、見んな。」





「~~~~~~!!!」




背中に回されている腕。


がっちりホールドされている私の首。



中堀さんの、胸の中。



やばい、くらくらしてきた。



鼻血、出そう。



少年中堀さんブラボー。最高。



頭を支えるように、うなじに手を当てられている。




ドキドキする。





私の全部から、胸の音が伝わってしまいそう。



昨晩のおでこのキスが、フラッシュバックしてさらに心音を加速させる。





「そ、そうだ、あの、昨日…えっと、ケイ、さんが、大晦日まで休みでいいって、言ってました」





「え?マジかよ…」




もごもごしながら、緊張を隠すために伝えると、中堀さんが心外そうな声を出した。