けれど、マタナイがどこに住んでいるのかも知らない少女はため息を吐いて落胆するしかなかった。
 ニ、ニャーーーーー。
 公園から猫の鳴き声が聞こえ、反射的反応した少女。
 しかし、その猫は三毛猫ではなく、どうやら違う猫と魚一匹を取り合いをしている最中であった。
 それを何気なく見ていると、その猫たちが少女自身とマタナイに重なり、気持ちが更にブルーとなってきた。
「やれやれ。またアイツらは喧嘩か」
「ね、猫ちゃん先生!!」
「よっ!!」
「どうしてここに?」
「猫はどこにでも現れるもんだぜ?」
「・・・・・」
「何だ?泣いているのか?」
「な、泣くわけないでしょう!!」