猫ちゃん先生とインスタント魔女

「・・・・・三毛猫」
 少女がボソっとそう話すと、豊田は急に身震いを始め、知らず知らずのうちに汗をかいていた。
「ほ、ほ、放課後先生と話そう。実験準備室に来なさい」
 それだけ告げた豊田は、逃げるように少女から離れ、少女は逃げる豊田を追うことはなかった。


 放課後。
 今日も豊田の件以外何も変わったことは起きないまま授業は終わり、友だちの葵が少女の前に立っていた。
「帰ろう〜」
「あ、ゴメン。今日豊田先生とこに用があって・・・」
「豊田に?」
「うん。ねえ葵、今日の朝のHRだけど・・・」
「HR?」
「何かあったよね?」
「え?何か?・・・ゴメン。豊田が何か言っていたくらいしか思い出せないんだけど」