猫ちゃん先生とインスタント魔女

「それを物に塗ると浮くんだ。魔女ならその竹ボウキとかが一般的だな」
「じゃあこの竹ボウキも?」
「いや、恐らく効力が消えたんだろう。今は普通の竹ボウキだ。まあ用は済んだし帰るか」
「・・・ねえ、あの魔法の杖は盗られたままで大丈夫かな?」
「もし人間の世界に持ち込まれたら大変なことになるだろうな」
「え!?」
「アレはそこそこ使える代物だからな。悪用などし放題だ」
「なら返してもらわないと。猫ちゃん先生手伝って」
「いやだ。猫のオイラには関係がない」
「そんなこと言わないで手伝っててよ!!」
 しかし、興味が沸かないマタナイはアクビを始め、そのまま後ろをクルッと回って帰る気満々。