猫ちゃん先生とインスタント魔女

 すると女性は魔法の杖だけを持って少女から離れて行き、それと入れ替わるようにマタナイが到着。
「猫ちゃん先生おかえり」
「さっきの誰だ?」
「魔女とか言っていたけど・・・」
「魔女?」
「私と同じタイプの帽子を被っていたし、竹ボウキを持っていたし」
「竹ボウキってそこに転がっているやつか?」
 マタナイの前足がさした先にはあの竹ボウキが粗末に放置されており、少女はそれを拾いあげる。
「忘れていったみたいだね」
「・・・なあ、そいつに何かあげなかったか?」
「白い果物と魔法の杖を・・・」
「はぁーーー。それは騙されたんだよ」
「騙された?」
「そいつは偽物だよ偽物。って言うか同じメスなのにウソも見抜けないのか?」