猫ちゃん先生とインスタント魔女

 と言われても少女には何のことだかさっぱりで、女性も最初この少女が魔女じゃないことを忘れていた。
「あ、そうか。ごめんごめん。魔法の道具とか持っていない?」
「このカバンなら」
 貸して。
 女性はカバンの中身を自分の荷物のように次々と出して行き、目的の物を探す。
 しかし、カバンをいくら引っ掻き回しても目的の物がないのか、女性は落胆の色を見せた。
「このカバン子供用じゃない」
「あ、すみません」
「はぁーーーーー。ねえこの魔法の杖借りていい?」
「それって火が出るやつ」
「私くらいが使えば結構協力なやつが出るのよ」
「そ、そんなのをどうするんです?」
「この森の奥に帽子の形のした店があるんだけど知ってる?」