すたすたすたすた。
 それなら少女とマタナイは一言も喋ることなく黙々と歩き、それからしばらくすると今度は小さな湖があった。
 湖は歩いて一周10分弱くらいの大きさで水はとても透き通っているが、魚などが泳いでいない。
 また、覗いても底がどのくらいなのかもわからず、少女は僅かだがこの湖に違和感を感じていた。
「それでは今からここでニマーモンドの草を探してもらう」
「ニマーモンド?」
「何だそんなのも知らないのか?」
「そんな変な草、聞いたことないし」
「さっき魔法の道具の中に図鑑が入っているから出せ」
 いちいち命令しないでよ。
 ぶつぶつと文句を言いながらカバンを開けると、中には歪な形の物ばかり。