「おはようございます。受付証を拝見いたします」
「…あっ。はい」
鞄から受付証を取り出し、女性へ手渡す。
…この人、すごく綺麗だなぁ。
「ありがとうございます。こちらの席でお待ち下さい」
「はいっ」
席が指定されてるなんて、さすがだなぁ。
あたしは自分の席に着くと、舞台から進行役の人が現れた。
…よかったぁ。
間に合ったみたい…
「…あの、デザート企画部の方ですか?」
突然話しかけてきたのは、隣に座っている可愛らしい女性だった。
化粧も格好も最近の若者って感じだった。
…あたしも同じ年だけど。
「そうですけど…」
「ほんとですか⁉︎あたし、桃沢 架純です。仲間を探してたんです!」
「立花 瑠奈です」
「よろしくお願いしますね!」
そう言って、桃沢さんはあたしの手を握った。
可愛い人だなぁ。
こういう子が、きっとモテるんだろうなぁ。
「あっ、敬語なしでも大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ」
「ありがとう!あたしのことは、架純でいいよ」
「うん。よろしくね」
「良かったぁ!…でも、瑠奈ってどうして眼鏡かけてるの?」
「昔から目が悪くて…」
「それなら、コンタクトにすればいいのに」
「コンタクトはちょっと怖くて…」
「慣れれば大丈夫だよ!絶対眼鏡ない方が可愛いと思うんだけどなぁ」
…そういえば、
同じようなことを紘くんにも言われたなぁ。
あたしって、そんなに眼鏡外した顔と違うのかなぁ…?
すると、急に女性の悲鳴が聞こえてきた。
…何事⁉︎