眼鏡女子














…今日は疲れちゃったな。
明日から仕事があるっていうのに…

…なんか、眠くなってきちゃった。
あたしはソファーに横になった。



「…奈。瑠奈」



「…紘くん⁉︎」



目が覚めると、目の前には紘くんの顔が…⁉︎



「こんなところで寝たら、風邪ひくぞ」



「…そうだね。ごめんね」



あたしは、そう言って起き上がろうとしたときだった。



「きゃっ!…紘くん⁉︎」



「運んでってやる」



紘くんは、あたしをお姫様抱っこしながら歩き出した。
お姫様抱っこなんて、初めてだよ…
重くないのかなぁ…?



「あたしなら大丈夫だから!それに、重いでしょ⁉︎」



「全然平気」



下ろしてくれる気配もなく、あたしの部屋まで運んでもらってしまった。

紘くんは優しくあたしをベッドの上に下ろしてくれた。



「…ありがとう。ごめんね」



「なんで謝るんだよ」



「紘くんに迷惑かけたから…」



「迷惑なんて思ってねぇよ。…明日から仕事だろ?」



「…うん」



「何処だっけ?」



「大きな会社じゃないけど、主に食品を取り扱ってるところだよ」



「…食品?もしかしてここ近辺にあるとこ?」



「うん。そうだよ」



「俺、そこの会社と同じ系列の所で働いてんだよ」



「えぇ⁉︎そうだったの⁉︎」



…もしかして、あの有名な大手企業⁉︎
すごいなぁ、紘くん。
あたしも、本当はそこで働きたかったんだけど人気が高くて落ちちゃったんだよね…



「すごいね!紘くん」



「別に。…頑張れよ」



「うん。紘くんもね」



すると、紘くんはあたしの顔に近づいてきた。
そして、おでこにキスをした。



「おやすみ」



そう言って、微笑んで部屋を出て行った。
…恥ずかしい。
あたし、絶対今顔が赤いよ…
今まで全然意識してなかったけど、
紘くんを見るだけでドキドキするようになっちゃった…
…あたし、どうしよう。


こうして、あたしの新たな人生がスタートした。