あれから少し経って6月。
オレは野球部に所属しエースであったが、最後の大会も負けてしまい三年間が終わってしまった。

野球が終わり野球漬けの日々が終わったがとても寂しい気持ちになった。

6月の終わり。この日は職員室に用事があり、廊下を歩いていると美術室で声がしたので覗いてみた。「あ!!ともやさん!!」と大きな声で呼ぶミクであった。
やはり、その隣にはカナホがいた。
美術でデッサンをやっているようだった。
「お、見せてー」と言いミクに絵を見せてもらった。
とても上手かったが「んーオレの方が上手いな!」と言った。
ミクは「えー!!絶対ミクの方が上手い!!」と自信満々に答える。
オレはミクの絵に夢中になっていた。
するとかなほが「カナのもみてくださいよー!!」と言ってきた。
カナとはカナホのあだ名みたいなものである。
ちょっとミクのに夢中になっていて自分のも見てほしかったんだと思う。