いたって平凡な月曜日の朝。あたりは通勤、通学をする人で溢れかえっている。もちろん電車も満員だ。電車内や駅のホームのアナウンスが星海に到着したことを機械的に同じ言葉を繰り返しながら知らせている。その中でホームの人混みを掻き分けながら必死に進もうとしているのが俺、三谷 隼人だ。

隼人「すみませーん...すみませーん...」

人混みを押し分けて進むたびにまわりの人に軽く謝りながらなんとか外へ出る。
と、その瞬間俺は学校へ向かう道を全速力で走り始めた。少々まわりの人の視線がいたいがそんなことを気にしている場合ではない。なぜなら俺は今遅刻寸前だからだ。

隼人「っ...星海は登校時間が早すぎるんだよ...!他の学校はもっと遅いっつーの!」

などと愚痴をこぼしながらただひたすらに走る。星海駅から学校までは普通歩いて十五分程度なのだがホームルームが始まるまであと五分程しかない。