特別なお客さん。〜あなたとの距離〜

「お疲れ…様です…。」
私はそう言った。

「あ、お疲れ様です…。」

手には私がスライスした食パンが入っている袋が。


「……。」
「……。」


せっかくなのに…なんか言わなきゃ、話さなきゃ…!!
そう思うのに、なかなか言葉が出ない。


「いつも…これくらいの時間に終わるんですか?」
その沈黙を破ったのは……大原さんだった。


「はい、だいたいは…そうですね。ラストまでだとこれくらいの時間になります。」

「そ、そうなんですね…。」


こうやって話してるってことは…私のこと…覚えてくれているってことでいいんだよ…ね?

「俺のこと…覚えて…くれてますか…??」

今、私が聞こうかと思ってたところだ!笑

話しているのに、緊張して辿々しくなる。

「もちろんですよ!いつも買いに来て下さってるし、colorで働かれてるし。」

ふと大原さんの顔を見ると、パッと目が合った。