特別なお客さん。〜あなたとの距離〜

私は少しプレゼントシールを多めに渡した。

本当は200円で1枚だから、今日は1枚しか渡せないんだけど、3枚渡した。


いつも来てくれるからサービスのつもりで。
気付くか気付かないか微妙な特別感の出し方。

だって、これくらいしか思い付かないから。


お釣りなどを財布に直す大原さんを待つ。

そして、私はお買物袋を持ち、渡した。
「ありがとうございます!」

その瞬間だった。

目が合った。



私の笑顔に応えてくれたかのように、少しニコッと笑ってくれた大原さん。

「またどうぞお越しくださいませ!」


目が合ったことが嬉しくて、恥ずかしくて、店を出る大原さんを見ることができなかった。