特別なお客さん。〜あなたとの距離〜

今日もバイト。
前ほどの楽しみもなくなってしまった。


「おはようございます!」

「あ、おはよう。」
時間を見ると、16時56分。
17時からの子が来て、交代の時間。
今日は17時まで。

「じゃあ、トレー、トングだけ拭いて帰るね。」
「わかりました!」
笑顔の素敵な私の癒し担当、実咲(みさき)ちゃん。高校生の中で唯一、二年近く働いている子。

「宮下さん…」
「ん?」

「最近、笑顔が少ない気がして…何かありましたか?」

あ….。


確かに。ここ最近、大原さんが店に来なくなってから、どこか笑顔で接客できてなかったり、バイトも楽しくないように感じてたから…。
実咲ちゃんには勘付かれてたか。

「ありがとう。大丈夫。最近疲れてるからかも。気をつける。」
「そうですか…。気をつけて下さいね!」

ニコーッと笑う実咲ちゃんに癒されて、私まで笑顔になる。

「じゃあ、お先。お疲れ様。」
「お疲れ様です!」