特別なお客さん。〜あなたとの距離〜

休憩用にいくつかパンをもらい、私は制服の上に上着を羽織って、上の階に向かった。
帽子を脱いで、髪型が可笑しくないかも入念にチェックした。


…って何意識してんだろう。



お店の前に来た。

今まではなんとも思わず、ここで買い物をしていた。


だけど、”あの人が働いている。”って思うと、心臓のドキドキが速くなるのがわかる。

なんでお店に入るだけでこんなに緊張しているのだろう。


レジは1台だけ開いていて、この前あの男の人と一緒に買いに来てくれた人がレジをしていた。