特別なお客さん。〜あなたとの距離〜

「ご馳走様…でした。」

「いえいえ。」

今日は500円であんな美味しい料理を食べれて、しかも好きな人と一緒に食べれるだなんて、幸せすぎでしょ!!!


駅からはお互いにバス。

「どのバス?」

「私は…あれ。」

「じゃあ、違うな。俺はこっちの。ここでお別れか…。」


あんなに楽しみにしていた大原くんとのご飯デートも、もう終わり。
時間が経つのが早すぎて、もっとゆっくり動いてくれてもいいのに。


「じゃあ…気をつけて。」

「うん。ありがとう。」

先にバスが来ていた私は、バスに乗る。
バスの前まで来てくれた大原くん。


「また。」

「今日は本当にありがと!楽しかった!また…バイトのときでも。」

「……うん。」



私が乗ったバスが動き出すまで、バスの前にいてくれた。
窓側に座った私からは大原くんが見えるし、大原くんからも私が見える。


『発車しまーす。』


バスの扉が閉まった。

私は大原くんの方を見て手を振った。
そしたら、大原くんも振り返してくれた。
それさえすごく嬉しく感じた。