え…




開かずの間が、開いてる…





私たちの学校には、開かずの間が有る。




鍵が閉まっていて、絶対に開かない。





なのに、開いてる…





「………い……が…。」




「……………し……………け?」




話し声が聞こえる。





だ、れ?



私の足は無意識に開かずの間に向かう。




少し開いたドアの隙間から覗く。




…あ、あの人、さっきの…



たしか、桐生君だ。