あなたを待つ夜

「優子、困ったことがあったら何でも言えよ。俺が力になるからよ」

「ありがとうね」

「お互い頑張ろうぜ」

「そうだね。うちも何かあれば俊のこと助けるさー」

――1年後。

優子は入籍をした。

その相手はなんと俊だ。

入籍と同時に優子、俊、そして美花の三人での生活が始まった。

「みかー、こちょこちょするよー」

「やだー。ギャハハハハ。ママー、パパがこちょこちょするってー」

「二人とも静かにしなさい。どっちが子供か分からんさー」

「「ごめんなさい」」

俊もすっかり美花のお父さんになった。

別に贅沢な生活などいらない。

島袋家三人でささやかな幸せを感じながら生きていければそれでいいと優子は思う。