手を繋いだだけなのに、あたしの心臓はドキドキと早鐘を打っている。

これが手を繋ぐことなのか…。

芹沢くんの大きな手に包まれながら、あたしは1人感動していた。

「もう1度聞くけどさ」

芹沢くんが言った。

「本当にさ、俺でいいの?」

そう聞いてきた芹沢くんに、
「いいに決まってるじゃない」

あたしは答えた。

「芹沢くんが好きだから、一緒にいるんだよ?

あたしが芹沢くんから逃げる訳ないじゃない」

続けてそう言ったあたしに、
「まあ、そうだな」

芹沢くんは笑った。

あたしも嬉しくなって、一緒に笑った。

☆★END☆★