あ、そうだ。

用があったから芹沢くんを呼んだんだ。

ホッと胸をなで下ろすのはもっと後だ。

「芹沢くんって、クラスどこ?」

「そこから?」

質問をしたあたしに、芹沢くんが驚いたと言うように聞き返した。

「芹沢くんはあたしのクラスが5組だってことがわかったかも知れないけど…」

「ああ、教えてなかったな」

芹沢くんはやれやれと言うように息を吐いた後、
「3組」
と、答えた。

芹沢くんは2年3組――と、たった今聞いた情報を頭にインプットした。