春の日差し

入学式の次の日。


ハルヒと同じクラスだったからよかったものの、友達は誰一人としていなかった。


ハルヒはもうすでに友達をつくってしまったようだけれど。


おいてけぼりになるのは嫌で、近くの女子に話しかけようとする。


・・・が、もう大体のグループは出来上がっているためか、私が入り込む隙がなかった。




・・・と、クラスの端に、花を生けている女の子が目に入った。


私は勇気を振り絞り、女の子に声をかける。


「そ・・・そのお花キレイだよね。あなたが生けてるの?」


女の子はふと顔を上げ、私の顔をみつめる。


「うん、そうよ。私、花が好きだから」


女の子と話していくうちに、段々この子は明るい子だというのがわかってきた。


名前は薺。


「えーと。なんて読むのよこれ・・・」


私はひたむきに漢字と向き合いながら、聞いた。


「なずな」


不意に、後ろから声がした。



低いけれど、頼もしい声が。


「あ、蓮。いたんだ」


「いたんだ。はないだろ。・・・友達できたのかよ?」


れん、と呼ばれた男の子は、私のほうを見る。


まるで、品定めされているみたいだった。


「うん。あやめちゃんっていうんだよ。可愛いよね」


「あやめ、ねえ・・・」