春の日差し

「彩芽ちゃんにね、プレゼント渡すつもりだったらしいのよ。手紙も添えて。あやめの花束と一緒に」




そういって、ハルヒの母は、手に持っていたあやめの花束を私に手渡した。




「手紙は読んでいないから、彩芽ちゃん、あなたが自分で読んでちょうだい。それじゃあね。お花、みなさん本当にありがとう。」




丁寧にお辞儀して、ハルヒの母は去った。




あんた、なんで私に花束くれたの。





理由を聞きたくてももう聞けない。





もう、隣の家だからって、窓越しに話すこともできない。





蓋をした、私の想いを、きちんと伝えることはもうできない。






二人で登校することもできない。











何も、できない。







まだ、13歳の私たち。