春の日差し

それから、私たちは平穏な日々を送った。


何事もなかったかのように。


ハルヒとはいつも一緒に登校しているし。


薺の涙もあれ以来見ていない。



何もなかったんだ。私たちは。



「薺、またパン?食べすぎじゃない?」


「パンは薺の源だからね!」


「意味わかんねえだろそれ」


「薺、俺にもひとつ」



4人の会話が、決して途切れることはなかった。



薺と私が二人で歩いているときだった。



「このまえさ、屋上に連れ出されてたみたいだけどなんかあったの?」


薺は笑顔だけど、本心はどうなっているかわからない。


空模様を確認しつつ、私は答える。


「別に何にも?一緒に学校行こうねって約束したくらいだよ。その他には全然何にも」


「そうなんだ」


隣から、薺のホッという声が聞こえたのは気のせいに決まってる。





入学式からみて、私は格段に友達が増えた。


薺、蓮、ハルヒ以外にも、友達はたくさんいる。



改めて、私は幸せなのだと実感した。