「何でアンタと一緒のクラスなのに、翔琉とは違うのよ!」
知るか。
ぐだぐだ喚く雫を置いて、さっさと席につく。
・・・一番前かよ。
まあ相澤だもんな。
「ちょっと、怜!」
俺のせいじゃないし。
何も言わずその光景を眺めていると、雫は意気消沈したように自分の席についた。
「皆さん、おはようございます。この度・・・」
新しい担任が入ってきて、あれよあれよと言う間に始業式が終わった。
俺はその間もボーッとしていて、全然話なんて聞いてなかった。
そして、やっと放課後になり、俺は学校から解放された。
「おーい、怜。帰ろうぜ」
机に突っ伏していると、翔琉の声がした。
「・・・翔琉。俺疲れたー」
「早いな、おい。明日もあるんだぞ」
「やだー」
そんなことを言い合いながら身支度をして、外に出る。
下駄箱のところまで行くと、雫がいた。
「あ、雫」
「あれ、二人とも。帰り?」
「おう。一緒に帰るか?」
「うん!」
翔琉が誘うと、雫は嬉しそうに笑う。
俺は、邪魔者みたいだ。
余程変な顔をしていたのか、二人と目が合うと急に笑われた。
「・・・んだよ」
「プッ、お前ホント考えてること分かりやすいよな」
「そうそう!別に邪魔なんかじゃないからね?」
「・・・は?」
二人にはどうも頭の中は筒抜けのようだった。
「お前さ、変なこと考えてんじゃねえよ?俺らの仲だろ」
「怜ってば、あたしたち何年一緒にいると思ってんの?」
・・・このカップルはどうも俺に詳し過ぎるようだ。
