高校二年生の春。
今日は春休み明けてからの初めての登校。
俺は、眠たい目を擦りながらいつもの待ち合わせ場所に足を運んでいた。
「あー・・・眠い・・・」
家から出て一分も歩けば着くが、夜型の俺にとっては朝は苦手なだけだった。
そして四月とはいえど、やはり朝は冷える。
寒い寒い、と呟いていると集合場所に着いた。
「よォ。はよ、お前相変わらず朝に弱いな?」
ハハッ、と朝から笑うコイツは俺の幼馴染みで。
「じゃ、行くか」
いつもの調子で爽やかな笑みを浮かべている。
名前は青山翔琉。
「・・・おい、怜。そろそろ起きろよ?」
そして、俺は相澤怜。
女みたいな名前だが、れっきとした男だ。