「クラブ活動していると内申がよくなるそうよ。

 特に運動部。なんでも良いから、入るのよ。」

母からそう言い渡されて、

この頃のわたしは、

何の疑問も感じず、

その言葉に従った。

陽の光や風を受けて、

走るのがとても好きだったわたしは、

躊躇いなく陸上部を選んだ。

当時、その学校の陸上部は、

部員も少なく廃部寸前だった。