(カサコソッ)

蒼馬さんたちに気付かれないようにゆっくり部屋に戻ることにした。

まだ日は落ちていないし気付いてないと思う

山崎「じゃあ俺はあっちで隠れている」

真紀「ありがとうございます」

山崎「何かあったらすぐに叫べ。いつでも駆けつけるから」

そうして山崎さんは草むらの方へ消えた

私も早く戻らなきゃ


(ササッ)

高杉「誰だっ!」

びくっー!

高杉「そこで何している」

直ぐに見つかった

真紀「ちょ、ちょっと散歩してたんです!」

高杉「散歩?お前が刀指してか。」

真紀「なっ何かあったら心配ですもん!!」

苦し紛れの言い訳。

ふぅんと高杉さんは信じてくれたようなくれてないような反応をした

高杉「そうだ。ちょっと来い」

真紀「?」

連れてこられた場所は小さな隠れ宿みたいなところ

ギィーという音を立てながら古びた扉を開く。

真紀「わぁっ!」

「くぅん...」

可愛い〜!子犬だ!

高杉「可愛いだろ」

高杉さんはよしよしと子犬の頭を撫でる

真紀「この子、高杉さんが育ててるんですか?」

高杉「まあな。あいつらがいる所では動物飼えないからこっそりここで飼ってたんだ」

高杉さんってそんな人だったんだ〜

私はまじまじと見る

高杉「な、なんだよ」

真紀「ふふっ」

最初は怖いと思ってたけど案外可愛らしいところあるじゃん!