「ごちそうさまでしたー!」

「雪さんもありがとうございます!」

真紀「ありがとうございますっ」

雪「いえいえ!」

上を見るとまん丸い月が煌々と光を照らしている

綺麗....

あっそうだ!

真紀「私、買う物があるので遅れて帰りますね!」

住んでるとなかなか外に出られないから今買っておかなきゃっ


真紀「新しいクシ欲しかったんだよね〜」

いくつも並ぶクシを見つめて私は言う。

これ可愛い!!

真紀「これください!」



平助「真紀....?」

隣に居た男の人が私を呼んだ。

真紀「......っ!?」

平助「俺だよ平助!!あ、えーとでも覚えてないんだよな」

この人、私が最初に居た屯所に住んでた人だ...!

血だらけの男の人を殺した人達の仲間だっ!!

私はクシを貰い走りだした。

殺される....殺される...!!

平助「お、おい待てよ!!」

(グイッ)

腕を掴まれた


もう終わりだ...


真紀「や....やめて...殺さないでお願い....」

平助「何言ってんだ!殺すわけねーよ!!」

真紀「やだ...やだ...」

平助「?!とにかく屯所に戻るぞ。それから話そうっ」

男の人はどんどん私の腕を引っ張る。

いやだ...やめて...怖い...

真紀「うっう.....」

涙が....。


お願い、誰か助けて........っ!


蒼馬「やめろ」

(ドンッ)

真紀「?!」

その声と同時に私の体は誰かの腕の中に入った

平助「誰だよお前!」

蒼馬「俺の名は蒼馬陸....」

蒼馬さん?

平助「!!!」

蒼馬「どうせお前らんとこにも俺の名前はいってんだろ?」

平助「あ、あぁ。しっかりとな。真紀は返してもらう!!」