「で、ですが、「先生。私の方からも、お願いします。」
え?お母さん?
「彩菜には…彩菜には、最後まで、自由に、後悔しないような人生を生きてほしいんです…。」
「前に彩菜が、“最後まで後悔したくない”と、言ったんです。
それで、決めました。彩菜の好きなようにしてあげたいんです…。
お願いします!」
お父さんも、お母さんも、泣きそうな顔をしながら頭を下げた。
そんな風に思ってくれてたんだ…知らなかった…。
「……分かりました…。ご両親がよろしいならば、そういたしましょう…。
ですが、次は必ず入院してもらいます。イイですね?」
「!! はい!ありがとうございます!」
これで…また…いつも通りに戻れるんだ!!
少しの間だけだけど……後悔はしないように……言おう…
凌に、
別れを……。
