「あ、あお、い…。」
何で葵が?学校は?
「彩菜!起きたのね!良かった…!」
ーズキン!
「いっ…」
「まだ痛むのか?!」
「あ、おい、なん、で?」
「今日は休みの日だよ!」
え?確か…家で頭が痛くなって倒れて…でもその日は火曜だったような…。
「ねぇ、あた、し、なん、にち、ねむ、って、た?」
途切れ途切れにしか声を出すことが出来なかった。
「5日間よ。今先生を呼んだから、待っててね。」
5日間?!そんなに?!ウソ…。
「みんなには風邪って言ってあるから大丈夫だよ」
「あお、い、ありが、と。」
「無理しなくてイイからね。もうちょっと、休んでなよ。」
「うん。」
あたしはさっきの真っ白なところにいたときのことを思い出していた。
あれは夢だったのかな…。
“もうすぐ…いつも通りじゃなくなっちゃうよ…。”
そういった女の子は確かにあたしだった。
いつも通りじゃなくなる…。
意味はなんとなく、分かっていた。
もう…時間がないんだ…。
あたしは今だに凌と別れられてない。
葵に何度も相談して、頑張ったけど、やっぱり無理だった。
もう…言わなきゃ…。
覚悟を決めて……別れを……。
