………半年。
あたしの人生はあと…半年。
「半年…アハハッ…半年か……。」
あたしはなぜか笑ってしまった。
驚いたお母さん達は
「「「え?」」」と、言った。
「あ、彩菜?」
お母さんがあたしの顔を覗いた。
半年。半年って。
どうしてなの?
どうして?だって、さっきまで、友達と笑って、遊んで、喋ってたじゃん、あたし。
なのに…急すぎない?
「ハハハッ…ハハハ……。」
覚悟…やっぱり出来てなかった。
半年って…卒業出来ないじゃん…。
「彩菜さん?」
「先生…あたしは…どうやってこれから生きていけばイイですか?」
もう…こう聞くしかないと思った。
「これから彩奈さんは、薬治療をしていきます。」
「薬治療、ですか…」
お父さんが言った。
「はい。腫瘍が大きくなるスピードを遅くする薬を毎日飲んでもらいます。……あと…」
お父さんと先生が話をしている。
全然話が耳に入ってこなかった。
学校はどうなるの?
葵とは…?どうやって過ごすの?
凌とは…?なんて話せば良いの?
誰か…教えてよ…。
ねぇ…教えてよ……。
「ーーこれで以上です。これから頑張っていきましょう。」
「はい……よろしくお願いします…。」
親が深々と頭を下げた。
それからいろいろと検査をした。
あたしは放心状態で、何も考えてなかった。
もう…歩くだけで、精一杯だった。
「じゃあ、検査結果が出たらご連絡いたしますので」
「はい。よろしくお願いします。」
なんか、長くて大変な1日だった…。
