「な、なんとか間に合った…」

私が学校に着いたのは集合時間の5分前。
危なかった…

「おっはよー!!」

後ろから覆いかぶさってきたのは中学の頃からの友達の中里彩乃だ。

「おはよ〜寝坊して焦ったよ」

あはは、と私が言うと

「凛花らし」
と言ってぷぷって笑う。

彩乃とまたおなじ学校で嬉しいな。
あとはイケメンがいれば完璧だけど…。


「ね、凛花!あの人かっこいい!!」

彩乃が指差す先にいたのは


焦げ茶の頭に栗色の瞳をした人。

吸い込まれそうな瞳。

あ。

目があった。





「…なんか用?」


栗色の瞳がギロっと睨む。

「い、いやなんでもありません!」

びっくりして敬語になる私。


…て、なんなの!
感じ悪すぎ!