♪ルルルルルル♪

私はオズオズ電話に出た。

非通知からだった。

「…はい。」

「璃華瑠。何で助けてくれないの?」

それは杏菜の声だった。

「え……。助けるって?」

「……」

沈黙が続く。

「ウラギリ…」

「私、何もして…。」

「………ぇ」

早口過ぎて何言ってるのかさっぱり分か

らない。

しかし、その時の声のトーンは明らかに

杏菜とは違ったドス黒い声だった。

「…とにかく、私は死ねない!!」

ブツッと電話を切る。