ジリジリと上っていくジェットコースター 唇を噛み締める 菜緒。 それを見つめる俺。 「…やばい」 え? 菜緒が、ジェットコースターに乗って初めて 声を出したその瞬間。 ガタンッ ゴゴゴォォォォォォ 「きゃぁぁあ」 「わぁぁあ」 と聞こえる声と共に、一気に下る、ジェットコースター。 そんなことより 隣では菜緒が俺の裾を きゅっと握る! このまま 時が止まればいいと ジェットコースターが止まらなければいいと思った。 俺は至福の時を、ガッツポーズで過ごした。