「すげぇ。」 「キレイだねぇ。」 なんて話ながら 前に座る仲間たち。 花火に夢中すぎて一言も喋らない菜緒。 に、夢中な俺。 横浜の海に、色とりどりの光が映った。 涼しい風に、汗がひんやりと冷える。 菜緒は気付いてるだろうか。 夢中になってるその右手が、あぐらをかいた俺の左膝を がっちりと掴んでいること。