中学3年の夏が終わりかけた頃の話。



私は3日後に控えてるテストのために勉強しようと思い、いつもより早めに家を出た。


早めに出たといっても、父の会社のついでに車で送ってもらったのだ。


校舎裏の通用門から降りる。



私たち3年の校舎はここから真反対で歩いて5分ほどかかる。


「27分か、」


私は近くの時計を見てぽそっとつぶやいた。



_7時30分から昇降口が開く。



ちょっと早過ぎたかな。と不安になり始める。



吹奏楽部の朝の音色を聴きながら私は昇降口まで歩いた。