「おはよ〜、花」
「翔!おっはー!」
翌日、教室に入るとすぐに後から仲良しの比奈子と唯斗が入ってきた。
「二人共おはよう〜」
「あれ、なんで翔はマスクしてんの?」
そして、唯斗はあたしの隣に座っているマスク姿の翔に気づいた。
翔はちらっとあたしを見ると咳をしながら嫌そうに言った。
「夜中にコイツにひっぱり出されて、公園の丘まで流星群見に行ったらこの様だよ」
「翔は相変わらず花にだけは優しいんだから〜」
「えー、翔は全然やさしくないよー。いっつも怒ってばっかだもん」
「お前らうっせーよ。頭に響くから喋るんなら向こう行け」
翔はしっしっと手であたしと比奈子を払う仕草をした。
むっとしながらも、まだ授業まで時間があったし比奈子と喋りたかったから比奈子の席まで移動した。

