だらだらと長い先生の話。・・・やばい。眠たい。
 話が終わった時には、半分意識がなかった。

「綾香、寝てたでしょ?ばっちし、見えとったよ~」
「だって~、長いんだもん」
「わかるけどね。でも、今回は、寝ないほうがよかったかも」

 意味が分からなくて、私が首をかしげると、美鈴は黙って黒板を指差した。
 そこには・・・

「がんばってねぇ~!綾香学級い・い・ん・ちょ・う!!」
「はぁ~!?」

 黒板には、『学級委員長:佐々木綾香』となっている

「なんで・・・?てか、決めるの早いよ!」
「なんか、体育館移動の時とかに、なにかと委員長は必要だったってわけだ。で、委員長を募集したんだけど、誰も手を挙げんやったから、こっくりこっくりなってた、綾香に、先生が指名したんだよ~」

 最悪・・・。寝なきゃよかった・・・。

「でも、いいじゃ~ん!男子の学級委員、隠れイケメンと名高い、赤石君じゃん!」

 黒板には、私の名前の横に、赤石颯太とある。
 赤石・・・。初めて同じクラスになった子か。

「その、赤石君は、自分で立候補したと?」
「ううん。あんたと同じく寝てたのさ!」

 ちらっと、赤石君を見ると、赤石君も友達の・・・たしか坂下君に説明を受けてるらしかった。
 ふいに、赤石君はこっちを見た。私は思わず会釈。向こうも会釈
 先生の声が響く。

「んじゃぁ、体育館に移動するけ、学級委員よろしく~」

 はぁ~。寝てた私が悪いんだけど・・ね
 私は赤石君に話しかける

「えっと、とりあえず、みんなを並ばせる?」

 赤石君は面倒くさそうに、うなずいた。
 男の子苦手だなぁ~。返事くらいしてほしい。そんなことを思っていた。